会長挨拶

第13回日本医療教授システム学会総会・学術集会 ごあいさつ

第13回日本医療教授システム学会総会を沖縄の地で開催させて頂く運びとなりました。
昨今の新型コロナ感染症への対応が求められる中、次期総会をどのようにするか迷いましたが、このような時だからこそ、今までとは異なる学会の開催方法や教育の在り方等を模索する良い機会になるのではないかと考えました。今回は、従来の集合型とオンライン型のハイブリッド方式で開催準備を進めております。現地に出向くもよし、WEBで参加するもよし、どちらを選んでご参加頂きましても有意義な会にしたいと思います。

さて、本学会は、標準的な医療を安全・確実に提供できる医療職の育成のミッションのもと、医療チームのパフォーマンス向上に焦点をあてた医療者教育システム開発と普及に努めて参りました。成果をあげるには、「医療者の学ぶ力を育てること」「育つことのできる学習環境(職場環境)の構築」は課題であり、「仕事を通して学ぶしくみづくり」と「個人の成長の延長上に組織の成長があること」が重要だと捉えています。

そこで今回はテーマを「組織の発展をリードする医療者の育成~チャレンジを創造する思考を育む~」としました。組織の発展は、成果を生み出すことのできる職員の働きにかかっています。成果を生み出す職員とは、これまでの慣習にとらわれず、時代の変化に対応し、創造的に考え行動できる人材であると考えます。変化する保健医療システムのなかで、個人や組織は効果的に機能するために、どのように対応していくのでしょうか。その足掛かりを得るため、特別講演では「組織開発」で名高い中村和彦先生をお迎えしています。参加された様々な職種の皆さまと、人材開発のアプローチと組織開発のアプローチの両方から検討する機会を設けて参ります。

また、新型コロナ感染症の影響を受け、各大学・学校・病院等では、これまでの教育や研修そのものを再構築しております。それこそ、教育の変革の時期にきていると言えるでしょう。新しい教育モデルに向けた取り組みを紹介し、知の共有を図って参ります。さらに、本学会への初参加の方に向けたプログラムも企画致しました。多くの方が、所属する組織の発展、自分の仕事の改善につながることを期待します。

会期中は南国ならではの景色とムードが満喫できる学習環境を用意致し、参加者同士の心が通い合うアットホームな学会運営に努めますので、医療関係者、保健医療福祉の基礎教育や人材育成に関わる皆様のご参加を心よりお待ちしております。

医療法人おもと会 大浜第一病院
津嘉山 みどり