第4回日本医療教授システム学会総会

開催概要

テーマ:「プロフェッショナリズムとチーム医療をいかに教えるか」
日 程:2012年3月1日(木) ~ 2日(金)
会 長:石松 伸一(聖路加国際病院救急部部長 救命救急センター長)
会 場:学術総合センター(東京)

ごあいさつ

第4回日本医療教授システム学会を担当させていただくことを大変光栄に,思っております。教育手法の源流やシミュレーション教育など過去にはなかなかできなかった理念や技術が取り入れられ、医学教育の進歩に大きな影響を与えてきたことは疑う余地はありません。

今回のテーマは私が常々迷っておりましたテーマで「プロフェッショナリズムとチーム医療をいかに教えるか」を取り上げさせていただき、プロフェッショナリズムについては聖路加国際病院院長の福井次矢先生に、チーム医療に関しては医療(患者)安全の観点から国立保健医療科学院医療安全室長の種田憲一郎先生に御講演をお願いいたしました。

この他にも臨床疫学の参加型セミナーも企画しておりますので、どうか皆様ご参加いただきますようにお願い申し上げます。

4回日本医療教授システム学会総会会長
聖路加国際病院救急部
石松伸一

プログラム

プログラム(タイムスケジュール)(PDF)

特別講演1 3月1日(木) 第1会場
プロフェッショナリズム
司会:獨協医科大学越谷病院 池上敬一
演者:聖路加国際病院 福井次矢

特別講演2 3月2日(金) 第1会場
チーム医療とは伺ですか?何ができるとよいですか?-工ビデンスに基づいたチームトレーニング:チームSTEPPS
司会:聖路加国際病院 石松伸一
演者:国立保健医療科学院医療・福祉サービス研究部上席主任研究官 種田憲一郎

ラウンドテーブルディスカッション
ISDモデルラウンドテーブルディスカッション
ファシリテーター
熊本大学大学院社会文化科学研究科教授システム学専攻教授 鈴木克明
獨協医科大学越谷病院救命救急センター看護副部長 浅香えみ子

ランチョンセミナー
院内看護職員研修における効果的なシミュレーション教育:独協医科大学越谷病院における取り組み~
演者: 獨協医科大学越谷病院副看護部長 浅香えみ子
共催:レールダルメデイカルジャパン株式会社

総合救急診療コース(GEM) General Emergency Medicine Course卒前教育パージョン
ファシリテーター
池上 敬一(獨協医科大学越谷病院 救命救急センター長)
清水 広久 (埼玉成恵会病院外科・救急科)
コース内容:初診患者へのアプローチの一般化(総合救急診療パス) に基づく総合診療・内科および救急診療の学習コースです。「ケースシナリオ」を通して初診患者の一般的診療スタイルと疾患のプレゼンテーションを効果的・効率的・魅力的に学習する教材(コース)です。GEM コース・卒前教育パージョンでは、医療系学生を対象とした内科疾患・救急疾患のインストラクショナル・デザイン(教授設計)の実際をデモンストレーションしつつ解説いたします。卒前教育の効果・効率・魅力を向上するヒントを提供したいと思います。

総合救急診療コース(GEM) 看護師パージョン
ファシリテーター
池上 敬一(獨協医科大学越谷病院救命救急センター長)
コース内容:初診患者へのアプローチの一般化(総合救急診療パス)に基づく総合診療・内科および救急診療の学習コースです。「ケースシナリオ」 を通して初診患者の一般的診療スタイルと疾患のプレゼンテーションを効果的・効率的・魅力的に学習する教材(コース)です。GEMコース・看護師パージョンでは、看護師を対象とした内科疾患・救急疾患への一般的アプローチ法の確認を基本に、医師の臨床診断(臨床推論)のフレームを理解するインストラクショナル・デザイン(教授設計)の実際をデモンストレーションしつつ解説いたします。医
学診断と看護診断を患者のトータルケアに活用する「入口」となるヒントを提供したいと思います。

2012年3月2日(金)
CTAS プロパイダーコース
ファシリテーター
奥寺  敬(富山大学医学部災害救急医学教授)

総合救急診療コース(GEM) 卒後研修パージョン
ファシリテーター
池上 敬一(獨協医科大学越谷病院救命救急センター長)
清水 広久(埼玉成恵会病院外科・救急科)
コース内容:初診患者へのアプローチの一般化(総合救急診療パス) に基づく総合診療・内科および救急診療の学習コースです。「ケースシナリオJを通して初診患者の一般的診療スタイルと疾患のプレゼンテーションを効果的・効率的・魅力的に学習する教材(コース)です。GEMコース・卒後研修パージョンは、前期研修のオリ工ンテーションあるいは臨床推論の導入としてデザインしました。初診患者を重大な見落としなく安全に診療するフレームを提供して
います。
卒後研修2-3年目の医師用の教材には「救急外来医学コース」がありますが、その入門編に位置づけています。

患者急変対応コースfor Nurses プ口パイダーコース
ファシリテーター
石井恵利佳(獨協医科大学越谷病院救命救急センター主任)
石ケ森重之(日本医科大学多摩永山病院)
コース内容:患者が急変する前に状態変化に気づき、迅速な初動の対応を習得する医療者の為のトレー一二ングコースです。

2012年3月3日(土)
RRS トレーニングパッケージデモ
ファシリテーター
池上 敬一(獨協医科大学越谷病院救命救急センター長)
コース内容:患者急変対応システムのコンセブトは文献で知ることができます。BLS やACLSといった部分的なトレー二ングプログラムも存在します。それらをパーツとして導入するだけではRapid Response Systems (患者急変対応システム)という「システム」構築が困難なことが知られています。このデモンストレーションでは、RRS トレー二ングとはどのような要素で構成すべきパッケージなのかを病院の医療安全管理者および実際にトレー二ングを行うインストラクターの方にお示しいたします。病院毎に必要なRRSのあり方は異なります。病院毎にRRS トレー二ングパッケージをデザインする基本的な考え方と既存のツールをご紹介いたします。

不安定アセスメント(AAA)
ファシリテーター
佐藤 浩之(JAとりで総合医療センター救急部)
コース内容:患者急変対応(BLS、ACLS、KIDUKI、総合救急診療コースなど)を効果的にトレー一二ングする前提条件を学習するコースです。急変対応ができるためには、急変から死亡にいたるパスウェイを理解しておくことが不可欠になります。心肺機能の異常が生じて心停止に至る過程をフエーズに分け理解し、いま目の前の患者がどこにいるか(どれくらい心停止に近いか)を弁別できること。その知的スキルが患者急変対応トレー二ングの前提条件になります。AAA コースは医療系学生、新人看護師、研修医、救急隊員をターゲットとして開発された教材です。

アメリカ心臓協会(AHA、AMR-Japan)「PEARS プ口パイダーコース」
ファシリテーター
加塩 信行(獨協医科大学特任教授永生会南多摩病院診療部長)
コース内容小児の救急事態に対応する二次救命措置を学習します。PALS プロパイダーコースの診断・評価部分をコンパクトにまとめたコースです。

特定看護師・シミュレーション (SimMan3G) 体験コース
ファシリテーター
池上 敬一(獨協医科大学越谷病院救命救急センター長)
コース内容:当センターで担当する特定看護師(仮称)シミュレーショントレー二ングを再現します。従来のシミュレーションではショートシナリオを用いますが、このプログラムではロングシナリオ(ストーリー)を採用し学習者のパフォ一マンスを総合的に評価します。知識、テクニカルスキル、ノン-テクニカルスキル、crisis resource management 能力を診断します。このコースに参加することで本プログラムのデザイン・インストラクション・評価の実践について学習することができます。

総合救急診療コースIMLS for 救急隊~救急現場パス&I-SBAR-C によるFirst call
ファシリテーター
前田 淳一(蓮田市消防本部)
兼本  茂(春日市部消防本部)
池澤  洋(春日市部消防本部)
コース内容:内科疾患、外因性疾患、外傷、心停止・・・すべての傷病者のアセスメントに適用可能な「救急現場パス」と、アセスメントの結果をまとめファーストコールを行うためのツールである「SBAR」の使い方を学習します。JSISHでは医師・看護師・救急隊が共有するアセスメントツールを用いる「総合診療コース」を開発しリリースしています。救急医療において医師・看護師・救急隊が同じ考え方(アセスメント)、同じ用語を用いることで救急現場もERでの診療も円滑化することを期待しています。